コスト削減と収益性の拡大

定形的なレポーティングと検索ツールがあれば、ユーザーは情報を閲覧し仮説のシナリオを創造することができます。


レポーティングのコストを大幅に下げることに成功した事例があります。


プロビデントバンク(メリーランド州ボルチモア)では、1年間で20万ドルのレポーティングの費用を節約できたといいます。


レポートが簡潔になり、レポートのたびに大量の資料をプリントアウトする必要がなくなったからです。


たとえば新規口座のレポート。


毎日303ぺージの枚数になっていましたが、いまでは64ページに減ったそうです。


トラブルレポートは777ページから一挙に31ページに減ったといいます。


検索機能によって業務が改善されたのはファーストシカゴ(イリノイ州シカゴ)。


情報スペースコレクションウェアハウス導入のコンセプトは「顧客情報にもっと速くアクセスしよう」でした。

親密なリレーションの維持

顧客データを顧客と共有するという仕組みは新しい考え方です。

オーダーフォームにあらかじめ自分の住所や電話番号が記入されていれば、わざわざ時間をかけ記入する手間がいらない。

商品の未着問い合わせでは、受注番号をインプットするだけでいつ商品が送られたかがわかります。

これらは顧客データそのものを利用したサービスです。

さらに進んで顧客属性に合わせた商品が提案される、というパーソナルなサービスも企画できます。

顧客情報スペースコレクションの年齢や地域などいくつかの項目を自動計算して提案商品のジャンルを指定できる仕組みがあればいい。

過去の購入商品にマッチした商品が見られます。

これは購入履歴の商品を自動的に抽出し、その傾向を捉えられるようにすればいいのです。

たとえば音楽CDをよく購入している人に対しては、優先的に音楽CDが提案されるようにするのです。

これらはすべて、顧客情報スペースコレクションがあればこそできることばかりです。

顧客情報スペースコレクションを活用することで、高度にパーソナル化したショッピング体験を提供できるのです。

ここまで高度のサービスがなくても、親密なリレーションというのは維持できます。

いつも名前を覚えてくれている。

問い合わせをすればすぐに答えてくれます。

この二つがスムースにできれば間違いなく顧客との絆は深くなっていくでしょう。

過剰なサービスはいらない。

要所要所への気配り。

これを顧客情報スペースコレクションで構築するのです。

ビジネスの拡大と情報スペースコレクション

闇夜の鉄砲にならないために、顧客情報スペースコレクションは不可欠です。

顧客創造こそがビジネスの目的。

だれが顧客なのか。

だれがよく利用しているのか。

だれが休眠化しているのか。

だれが新規に入会したのか。

これらのデータは顧客情報スペースコレクションがあればすぐにわかります。

だれが、という疑問が明確になれば、具体的なアクションが企画できます。

米国の「マーチャント」という電子カタログでは、顧客情報スペースコレクションを分析して次のようなことがわかりました。

七四%が三五歳以上、三九%が年収五万ドル以上の世帯、六五%は子持ち家庭、五三%は通販利用者。

さらに、六七%はビジネスユースにコンピュータを使用、五六%は家庭に仕事を持ち帰っている、四二%はホームオフィスに強い関心。

このデータを見れば現在どんな顧客がいるか、どんな環境で電子カタログを使っているか、どんな商品であれば販売しやすいかが容易にわかります。

顧客情報スペースコレクションと商品情報スペースコレクションをかけ合わせてみる。

顧客情報スペースコレクションと売上情報スペースコレクションをかけ合わせる。

顧客情報スペースコレクションとクレーム情報スペースコレクションとを組み合わせる。

こうすることによって顧客像の本質を見抜くことが可能となるのだ。

本質がわかれば効果的な商品企画が継続的にできます。

顧客の動向がわかればプレゼンテーションの方法を改善できます。

ニーズがわかれば提供するオファーやフルフィルメントを進化できます。

電子カタログのすべてのエレメントが、顧客情報スペースコレクションによってパワーアップされるのです。

当然のことながらビジネスは拡大する。

攻めの顧客サービス

たとえば調理器具を選ぶときに、お気に入りのシェフの意見が聞けたらどうでしょう。

ファッション業界の専門家たちに何がホットか聞きたい。

パソコンの初心者は達人に気軽に相談したいと思っている。

こんな利用者の声に答えるための解決策が相談コーナー。

電子メールで相談を受け付ける。

アメリカンエキスプレスでは、スモールビジネスの経営者のために相談コーナーを設けている。

ジャーナリストでスモールビジネスの権威、アリス・ブレディン女史を起用。

すべての質問に四八時間以内に答えるサービスをしている。

アメリカオンラインはコンシューマーレポートをサービスに取り込みました。

コンシューマーレポートはコンシューマーユニオンによって発行されている雑誌。

すでに六〇年の歴史を持っている。

日本の「暮らしの手帳」のようなもの。

商品やサービスのテストと評価の要約をアメリカオンラインに掲載している。

たとえば新車のプロファイルと評価、ロードテストレポート。

オーディオビジュアル機器に関する情報と推薦など。

各ジャンルのスペシャリストと提携し、スピーディに回答したり意見や評価を掲示することによって攻めの顧客サービスが可能になる。

ショッピングをより快適に簡単にしたいと思っている人たちのために、Q&Aのセッションを開催することも効果的でしょう。

電子カタログをビジネスとして捉えるならば、顧客という要素を抜きにして考えることはできない。

顧客が増えれば売上も増える。

優良客が増えれば利益も上がる。

だれでもいいから買ってくれればいい、では継続ビジネスにはなり得ない。

企画した商品やサービスが狙ったターゲットに買われてこそ成功といえます。

優良な顧客をいかに獲得するか。

狙いどおりの顧客が獲得できているか。

この答えは顧客情報スペースコレクションが持っている。

行きつけの店では「いつもごひいきにありがとうございます」という挨拶が、ほのぼのとした人間関係をつくり出す。

テーブルに座れば好みの酒がさっと用意される手際良さ。

この高度なサービスの背景にも顧客情報スペースコレクションがあります。

電子カタログにおける顧客情報スペースコレクションには、二つの威力があります。

▼ビジネスが拡大できます。

▼親密なリレーションが維持できます。

守りの顧客サービスと情報スペースコレクション

守りと攻めの顧客サービスがあります。

守りとは利用者からの問い合わせやクレームに対処すること。

攻めとは積極的に電子カタログの利便性を提案することです。

まず守りの顧客サービス。

どうスムースに対応するか。

ネガティブな関係をどうポジティブに変えるか。

どうすれば顧客とのリレーションを強化できるかについて考えてみようと思います。

商品がまだ届かない。

いつ商品は届くのか。

クレームの中で多いのが未着の問い合わせだ。

「すいません、もう送っているはずなんですけど……」では答えになっていない。

「いつ送ったんだ。

確かめてくれ」と必ずいわれるはずだ。

対応が悪いとクレームがますますエスカレートする。

そんなときにパソコンをたたくと自分の商品が出荷された日時が見られるとしたらどうでしょう。

「きのう出荷されたのか。

じゃあもう少し待ってみよう」と安心する。

未着の問い合わせに対応するためには、配送の項で説明したように出荷情報スペースコレクションを整備しておくことです。

有名なのがフェデラル・エクスプレスのトラッキングサービス。

配送依頼したパッケージナンバーをインターネットで入力すれば、いつ出荷して今どの物流拠点にあるかというトレースができます。

このサービスによって顧客サービスが大幅に改善されました。

とともにフェデラル・エクスプレス内部の業務改善とコストダウンにもつながっている。

返品や交換は実は大変な労力を要する。

伝票処理作業では追いつかない。

そこで顧客情報スペースコレクションや売上情報スペースコレクションを活用して返品交換処理をする。

返品や交換履歴も情報スペースコレクション化しておくと不良客の排除に役立つ。

返品交換の頻度があまりにも高い人は注文を丁寧にお断りできるのだ。

回収なくして販売なし

電子カタログのオーダーフォームで、もうひとつ忘れてはならない項目があります。

支払い情報だ。

現金書留や銀行振り込みは世界を舞台に考えると非現実的だ。

利用者の手数料負担が大きすぎる。

配達時に現金をもらう代金引換、COD(キャッシュ・オン・デリバリー)は国内であれば可能だが、世界規模には向かない。

ただし国内の企業を対象にしたビジネスカタログであればCODは有効だ。

電子カタログの世界ではクレジットカードが主流になるでしょう。

インターネットで安全に安心して使えるクレジットカードの環境整備が着々と進んでいるからだ。

ビザ、マスターカードが推進している業界標準SET(セキュア・エレクトロニック・トランザクションズ)が九七年初頭から実用化にはいる。

これが使えるようになれば、人の手をかけずに自動的に回収できます。

近い将来は電子マネーも利用できるようになるでしょう。

利用者がオーダーフォームにカード番号をインプットして送信すれば、売り手のサーバを経由してカード会社へ送られる。

そこで自動的にクレジットカードのオーソリゼーション(与信)が行われ承認番号が発行される。

利用限度額を超えている場合や不正使用であれば承認は下りない。

すべて自動的に、しかも確実に回収できるのだ。

このメリットは大きい。

効率的な配送システム技術革新が進んでも、固体をオンラインで配送することはできないでしょう。

これは人手に頼らざるを得ない。

一方デジタル化できるものはオンラインデリバリーが可能だ。

たとえばコンピュータソフト、音楽CDのサウンド、ゲームソフトなど。

この場合はソフトを蓄積している情報スペースコレクションから自動的にその商品を指定してダウンロードできる仕掛にすればよい。

ものを運ぶという物理的な処理では、配送準備が必要だ。

受注登録されたデータは自動的に出荷明細書、納品書、出荷伝票に加工されなくてはならない。

これにしたがってデリバリーセンターの棚から商品をピッキングし、納品書を入れて梱包。

出荷伝票をつけて出荷に回す。

出荷時には出荷登録を忘れないこと。

手入力かバーコード入力でいつ出荷したかを登録しておく。

普通は出荷時をもって売上を立てる。

したがって出荷と同時に受注データは売上情報スペースコレクションに登録される。

ここで売上処理が自動的に行われ、カード会社に請求を起こす。

配送の各プロセスごとにオーダーフォームは加工され、受注情報スペースコレクションから売上情報スペースコレクションに登録されていく、というイメージだ。

配送でのポイントは誤配や遅配の問い合わせ、返品や交換にすばやく対応できるように情報スペースコレクションシステムを設計しておくことです。

在庫確認と自動引き当てと情報スペースコレクション

受注方法にはオンラインとオフラインがあります。

オンライン受注とは、インターネットやイントラネットでパソコンや情報端末から直接オーダーを受け付けること。

電子カタログの主流となる受注方法です。

オフライン受注は電話やファックス、あるいはハガキによる受注。

ネットワークを使わない。

品切れは利用者を失望させ、業務を混乱させる。

頭の痛い問題です。

ハガキやファックスで注文した人はせっかく時間をかけて記入した注文が在庫がないために無駄になってしまうことがあります。

オフライン受注ではしばしば起きるトラブルだ。

品切れのおことわりの電話やハガキで大変な業務になる。

クレーム処理ほど疲れる作業はない。

オンラインカタログでは在庫がなくなった時点で商品情報を流さない仕組みにできます。

買おうと思ったのに商品がないというクレームのほとんどがこれで防げる。

しかしイレギュラーな場合があります。

オンラインでは世界中から次々にオーダーが入ってくる。

商品画像を見ていた時点では在庫があったのに、オーダーした時点では在庫がない場合もあるのだ。

ほんの数分、数秒のタイムラグで状況が変わることを想定しておく必要があります。

そこで電子カタログではオーダーフォームを送信した時点で自動的に在庫情報スペースコレクションに確認にいくようにしておく。

もし在庫があれば受注商品を在庫から引き当て、確かに注文を受け付けましたという受注番号を利用者に返す。

もし在庫がなければこの商品は品切れですというメッセージを出すのだ。

受注が確定するとその情報を受注情報スペースコレクションに登録する。

これを自動的に行う。

電子カタログは利用者の手間を省くだけではない。

運営主体にとっても作業が大幅に軽減できます。

特にオンライン受注の場合にはその効果は大きい。

受注のポイント

できるだけ顧客の手を煩わさないこと。

これが電子カタログにおける受注のポイントです。

ぺーパーカタログのオーダーフォーム(注文書)はどうか。

まず利用者は氏名、住所、電話番号という利用者個人の情報を記入する。

ここまでは日頃いろいろな書類に書き慣れているから速い。

次に購入商品情報。

カタログのページをめくりながら、商品名、商品番号、数量、単価、小計……。

ファッション商品ならサイズやカラーも記入しなくてはならない。

そして全商品の合計金額を計算し、消費税をプラスして総金額を書き込む。

電卓片手に大変な手間です。

さらに、商品の送り先が利用者の住所と違う場合には、その送り先の住所、電話番号……。

オーダーフォームに記入するだけですぐ五、六分はかかってしまう。

電子カタログのオーダーフォームはどうでしょう。

顧客の手を煩わさない工夫はあるのだろうか。

答えは「イエス」。

記入作業のほとんどが省略できます。

まず利用者個人の情報。

最初の一回目だけはインプットしなければならない。

しかし二回目からは不要だ。

一回目に入力した情報は電子カタログの顧客情報スペースコレクションに登録されているからです。

ただ本人確認のため最初にID番号をインプットする必要はある。

そうすれば自動的にオーダーフォームには氏名、住所、電話番号が表示される。

購入商品情報は数量だけは記入しなければならないが、あとは商品を選択した時点で自動的に表示される。

なぜか。

それは商品情報スペースコレクションがあるからです。

電子カタログでは商品ページの購入ボタンを押すと商品情報スペースコレクションからその商品の名前、商品番号、価格などのデータを引き、オーダーフォームに表示するという機能を持たせることができるのです。

電卓を持って計算する手間も省ける。

オーダーフォームにあらかじめ計算式をプログラムしておけば、勝手に計算してくれるのだから。

利用者はオーダーフォームに記入されている内容のチェックをするだけでいい。

情報スペースコレクションとデジタル技術を活用することによって楽々ショッピングが実現する。

フルフィルメントと情報スペースコレクション

フルフィルメントとは聞き慣れない言葉だが、簡単にいえば達成手段のこと。

電子カタログにおけるフルフィルメント、つまり達成手段とは受注、回収、配送、顧客サービスを指す。

商品やプレゼンテーション、オファーのようにマーケティングの前面には出ない裏方的な存在ではあるが、業務遂行のために欠かせない役割を果たす。

この機能がなければ売上はたたない。

電子カタログの利用者はパソコン画面を見ながら商品を選ぶ。

購入に際してはオーダーフォーム(注文書)に名前、住所、電話番号そして本人確認をするために暗証番号やID番号(アイデンティフィケーション・ナンバー)をキーインする。

次に購入商品。

商品名、サイズ、カラー、数量などをインプットする。

この注文情報を受け付けてから支払い代金を回収し、商品を配送するまでの後方処理は各種の情報スペースコレクションによってサポートされる。

顧客からの問い合わせやクレームも情報スペースコレクションがあればスムースだ。

オンライン電子カタログでは、このフルフィルメントはほとんどすべて情報スペースコレクションによって自動化できます。

電子カタログのサーバはフルフィルメント全体の管理もする。

次回は、受注、回収、配送、顧客サービスの各項目と情報スペースコレクションの役割について解説していきたいと思います。

ミステリーギフト

日本でも馴染みある福袋。

これは、特定の情報スペースコレクション・ギフトより効果的なケースがあります。

プレゼントの中身を見せないのだ。

購入者はこういうびっくりギフトが好きなものです。

支払い特典
購入をためらっているときに、ボーナス払いでいいですよ、と声をかけられたら購入しようという気になる。

消費者にとって買うべきか買わざるべきかというハムレットの心境のときに有効なのが支罵払い特典です。

後払い
ボーナス払いは後払いの代表例。

いま買って、支払いはボーナス時。

商品金額の多少に関わらず利用されている。

分割払い
高額商品の販売に有効。

三回、六回……。

自分の財布と照らし合わせながら分割回数が決められる。

クレジットカードのリボルビング払いも分割払いの一種です。

これは毎月一定額(たとえば一万円コースや二万円コース)を支払えばいい。

これらは利用者が金利を負担することになる。

クレジットカード
インターネットでの電子決済でクレジットカードが今後重要な働きをするでしょう。

九七年からはSET(セキュア・エレクトロニック・トランザクションズ)というクレジットカードの業界標準が使えるようになる。

インターネットで安全に安心してクレジットカードが使えるというものだ。

世界中からアクセスされることを考えると、このSETに準拠したクレジットカードを受け付けられるということは当面大きな特典となるでしょう。

情報スペースコレクション特典の詳細

通常一枚三千円のTシャツを二枚買えば五五〇〇円というのがボリュームによる割引。

ある数量以上を買うと与えられる特典です。

スライド割引まえ
購入累計金額や会員としての期間の長さによって割引レートや割引価格がスライドする。

たとえば年間購入金額が一万円以上は一%、二万円以上は二%割引というようなもの。

プレゼント
割引はうれしいけれど、もらってうれしいのはプレゼント。

しかしモノ余りの今日では内容を吟味しないと効果がない。

情報スペースコレクション・プレゼントがゴミの山になるようでは資源の無駄で環境破壊にもなる。

購入プレゼント
サントリーの缶コーヒー「ボス」の皮ジャンプレゼント、コカコーラの缶コーヒー「ジョージア」のやすらぎパーカープレゼントは購入。

フレゼントの代表例。

これらは抽選でもらえるものだが、買えば全員にもらえるプレゼントもある。

マルチプレゼント
ひとつの商品を買うと複数の情報スペースコレクションプレゼントがもらえるというもの。

テレビショッピングではこの手法がよく見られます。

ひとつの商品に四点のプレゼントともなると、商品を買っているのだかプレゼントを買っているのだかわからないけれど……。

スライドプレゼント
一定金額、一定数量以上の購入に対してレベルに応じたプレゼントを用意する。

ボーナスプレゼント
継続のためのインセンティブ。

雑誌の定期購読者やカードの年会費更新で、次回購入につなげるために情報スペースコレクション・ボーナスポイントを発行する。

これは提供する会社内だけで通用する金券として使える。

割引特典

最も一般的で効果が現れやすいものが割引特典です。

五〇%オフのバーゲン表示や千円割引の爆弾マーク。

つい心ときめいてしまいます。

譲歩追うスペースコレクション的な割引特典の代表的なものをいくつか挙げてみたいと思います。

キャッシュディスカウント
説明するまでもない。

割引特典のナンバーワンは価格割引、キャッシュディスカウントです。

短期割引(無料)トライアル
ネットスケープやマイクロソフトのブラウザ無料ダウンロードがこれに当たる。

試用してもらうことによってシェアを拡大し、最終的には長期契約を確保することが目的です。

キャッシュバック(ポイントバック)
昭和シェル石油のXカード、トヨタ自動車のトヨタカードなどでは、カード利用金額に応じてキャッシュやポイントを還元。

ガソリンや車の割引をしている。

アーリーバード割引
その名のとおり、通常の購入・シーズンよりも前に購入してもらうための特典。

日本の航空会社が競って広告している割引特典だ。

クリスマスカードやギフトなどのスペースコレクション季節商品をこの方法で販売することが多い。

注文の一時期集中を回避でき、シーズン後の過剰在庫も防げる。

オファーと情報スペースコレクション

オファーとは特別に提供するサービス。

一言でいえば「特典」です。

電子カタログのエレメントのひとつになぜオファーがあるのか。

そのわけは購入のきっかけをつくり後押しをするからです。

商品、プレゼンテーション、オファーは前面に出して顧客にアピールするもの。

フルフィルメントは後方で情報スペースコレクション的マーケティングをサポートするものなのです。

人間の購買心理に「得をしたい」という願望があります。

バーゲンという言葉を聞いただけで買うものもないのにショッ。

フに入ってしまう人。

あと千円でプレゼントがもらえると聞いてもう一点小物を買ってしてしまう人。

みんな得したいと思っているからです。

オファーはマーケティングの推進力となる。

狙うターゲットや商品情報スペースコレクションの特性、季節性や競合状況によっていくつかのオファーが考えられてきた。

オファーは大きく三種類に分類できます。

▼割引特典。

▼プレゼント。

▼支払い特典。

電子カタログでは商品情報スペースコレクションの売上分析、アクセスログによる購買ステップ分析などによって、どのオファーが効果があるのか測定できます。

三つの特典の詳細については、次回解説していこうと思います。

限界を知って企画

風鈴を見たときはどんな音が鳴るか触ってみたいという衝動に駆られる。

冷蔵庫を探しているときはドアを開けて中を見てみたいと思う。

おもちゃ屋ではボタンを押したり、動かしてみたりしておもちゃで遊ぶ。

ペーパーカタログでできなかった体験、ショップでもなかなかできない体験が電子カタログでは可能になった。

プレゼンテーションではこの情報スペースコレクションマルチメディアをいかに使うかが鍵になる。

フルモーションビデオ、アニメーション、サウンド……。

これらをまったく使わなければただの電気紙芝居だ。

しかし使い過ぎも禁物。

容量が大きくなり過ぎるとレスポンスに時間がかかって、待つだけでストレスがたまつてしまう。

現在の環境ではマルチメディアはホットスパイス程度に考えておいた方がよさそうだ。

限界を知りながら、より多くの売上を引き出す対話のアイデアが要求されるところです。

マルチメディア企画のポイントはS&L。

シンプルでライトであること。

簡潔に表現し、できるだけ容量を軽くする。

レスポンスを速め、情報スペースコレクション的スピード感を出すためです。

モデムや回線の限界によって、せっかく力を入れて創ったものが再現されないのでは意味がない。

必要最低限の情報だけをマルチメディア化する。

風鈴の音であれば三〇秒もいらない。

三秒でよい。

削れるだけ削ってスリムにするのです。

情報スペースコレクションマルチメディアクリエーターと呼ばれる人材は少ない。

音楽と映像がわかり、しかもインタラクティブ性を出すためのロジックも知らなくてはならない。

基幹業務には卓越した技術とノウハウを持っている人でも、マルチディアとなるととたんにトーンダウンしてしまう。

人材の早期育成が望まれるところです。

ページネーションはアクセントをつける(情報スペースコレクション)

商品を見せる順番がページネーションです。

ファッションページのワンピースを選んだとき、どのスペースコレクション商品から画面に現れるか。

この流れが購買に関係する。

ページの早いものの方が印象度が強い。

したがって売りたい商品、重点販売商品はページの初めに持ってくる。

今日雨が降ると思えば傘やレインコートを並べる。

売れない商品を何とか売り切りたい。

そんなときにはページの初めに特価商品として見せる。

情報スペースコレクション的なマーケティング戦略によってページネーションを変えられるのが電子カタログの長所でもある。

利用者が電子カタログをブラウジング(閲覧)するとき、目は各ページの商品をどのくらいの間見ているのだろうか。

目が商品に注視することをフィクセーションという。

平均的なフィクセーションは○・二秒から○・五秒。

このフィクセーションポイントの中でも目は動く。

まず商品全体に目がとまり、次に商品の各部をポンポンと目線が移る。

この動きをス。

ブリングという。

スプリングは○・〇二秒から○・〇六秒といわれている。

ページネーションは各ページのフィクセーションを考慮して企画する。

単調なページネーションでは飽きられてしまう。

要所要所にアクセントつまり強弱を入れておくことが大切だ。

注視度を高める例としては次の六つがあげられる。

▼人物のいる写真を使う。

▼バストアップの写真を使う。

▼大きな写真を使う。

▼強烈な色を使う。

▼音を入れる。

▼動画を入れる。

これらをページの流れに合わせて効果的に配置するのです。

電子カタログには、ホットスポットと呼ばれる場所があります。

売り場には商品が見やすく手に触れやすいゴールデンゾーンがあります。

同じように電子カタログにも注視度の高い場所があります。

これをホットスポットという。

ホームページの表紙、各コーナーの表紙、オーダーフォームなどがそうだ。

ホットスポットはなぜ注視度が高いか。

それは商品選択の過程で頻繁に利用されるからです。

売りたい商品をここに配置すれば売れるというわけだ。

コピーワークの基本

セールストークに相当するものです。

商品を美しく見せるだけでは、どのような機能や特徴があるのかわからない。

それをコピーワークで補う。

「やせて見える」というコピーで、それまで売れなかったワンピースが売れた例もある。

音声を使ってコピーをナレーションで表現する方法もあるが、ここでは文字を使う場合の情報スペースコレクション・ポイントを述べることにする。

電子カタログは画面の大きさが決まっているので多くのコピーを表示できない。

小さな文字でくどくどと説明しても読まれない。

電子カタログというメディアに合ったコピーワークが必要だ。

▼見ておもしろい(ファン・ツー・シー)。

▼印象に残るキーワード(インプレッシブ・キーワード)。

▼短く簡潔(シンプル&ショート)。

FIS(三つの頭文字をとったもの)が電子カタログのコピーワークの基本です。

コピーは短ければ短いほどいい。

俳句的な表現でも通じればいい。

シンプルで短いことが第一条件。

「この本を読めば競馬に勝つ方法がわかるでしょう」では長い。

「必勝1競馬」で十分だ。

次は見ておもしろいこと。

読んでおもしろいのではない。

一瞬の視線を捉えるためには、読んでもらうのではなく見てもらう。

「亀の子たわしあります」「亀の子タワシ一〇〇円」ではどちらが情報スペースコレクション的なインパクトがあるか。

「たわし」と「タワシ」、見てすぐに商品としてイメージできるのは後者。

「あります」とコ○○円」、購買に結びつきやすいのは後者です。

商品写真と関連づけて印象に残るキーワードを探す。

たとえば小型軽量のデジタルビデオカメラ。

特徴だけで一〇項目以上ある。

これを一言で表現などできない。

そんなときには使いたいと思うシチュエーションを考えればいい。

「スパイに使おう」、「子どもの笑顔が優しくなった」など。

写真をコピーで説明する必要はない。

写真をコピーが補完すればいいのだから。

インターネットや情報スペースコレクションでは世界がマーケット。

日本語だけでなく英語を併記することが一般的になりつつある。

英語表現でもファン、インプレッシブ、シンプルというポイントさえ押さえておけば単語を並べるだけでいい。

流暢な英語にしようと思うとかえって妙な表現になってしまう。

単語の羅列で十分伝えたい内容は伝わるものだ。

商品の価格やサイズ、カラーなどのスペックはショーカードに相当する。

いつも同じフォーマットで、読者を迷わせないようにすることが大切。

時に商品より大きいスペックを見ることがあるがいただけない。

商品写真をメインにスペックは小さく、商品のそばにレイアウトする。

売れるコピー表現の企画、検証にも情報スペースコレクションの活用が欠かせない。

情報スペースコレクション・色は効果的に

クリエーターはページをデコラティブ(装飾的)にしがちです。

自分のクリエイティビティを発揮したい、アピールしたいという意識が強いからだ。

これはアイブロー(目の動き)を乱し、商品に目を引きつけないという結果を招いてしまう。

スペースコレクション的デザインの大目的は商品やサービスに注視させることです。

これが達成できてはじめて、魅力的な演出にとりかかれるのだ。

ペーパーカタログの場合には、印刷コストを考えて一ページに商品を詰め込むというケースが多かった。

電子カタログではそういう心配はない。

一画面に商品点数が多いとアイブローが乱れてしまう。

一画面の商品点数はできるだけ抑えることが重要だ。

色は優れたセールスマンといわれる。

色は感情に強く働きかけるからです。

店舗において色彩計画は情報伝達に欠かせない。

同様に電子カタログにおいても色彩計画は販売に大きな影響を与える。

色の効果について簡単にまとめると次のようになる。

▼色は商品の持つイメージを的確に伝えられる。

▼ページネーションに変化をつけられる。

▼あるポイントに注視させられる。

商品には伝えたいイメージがあります。

カレーやシチューはあたたかいイメージ。

これを強調して伝えるためには暖色系のカラーが効果的でしょう。

激辛のカレーであればホットレッドだ。

商品ジャンルや価格帯というカテゴリーを明確にしたい。

そんなときにはコーナー表示の色やバックグラウンドの色でページネーションに変化をつけられる。

たとえば男の子のページは淡いブルー、女の子は淡いピンクをバックに使うと子供服のページに変化がつけられる。

白い紙に小さな赤い点があればそこに視線は集まる。

この効果を使って注目させたいポイントに色を使う。

セール価格の表示や強力なセールスポイントに使うと効果的。

かといってやたら色を使いすぎるとアイブローが乱れてしまって色を使う意味がなくなってしまう。

どんなデザインが売上を上げたのか。

カラー計画は思いどおりの成果を上げたのか。

電子カタログは自由にスペースコレクション的デザインが変えられる柔軟性を持っている。

商品の売上データやログ情報をダイナミックに使い、スペースコレクション的デザインを科学していただきたい。

三次元的な発想

電子カタログを二次元ツール、つまり平面として考えてはいけない。

現実空間でショッピングするのに近い臨場感を出すには、三次元的な発想でデザインする。

といっても3Dグラフィックを使おうというのではない。

3Dグラフィックを多用しすぎると無機質なものになりがちです。

ゲームならいいだろうが、電子カタログで商品やサービスを販売するには向かない。

三次元的な発想が大切なのです。

ではどうすればいいか。

クリエイティブなスペースコレクション的なデザインとマルチメディアが解決してくれます。

マルチメディアについては後ほど詳しく紹介することにして、ここではクリエイティブなスペースコレクション的デザインについて解説しよう。

平面を三次元に見せる方法としては、いくつかのテクニックがあります。

▼写真にコントラストをつけ光と影によって立体的に見えるようにする。

▼切り抜きの商品写真に影をつける。

▼コラージュ風のデザインにし、写真やパターンを重ね合わせて立体的に見せる。

▼広角写真にして商品の奥行きを出す。

これらのテクニックを使えば商品が立体的に見え、いきいきとしたメッセージを発するようになるのです。

影をつけると色が変わる、商品に奥行きを出すためにパースをつけると正確な形が伝わらない、という意見もあろう。

しかしここで忘れてはならないのは、電子カタログでどのように商品やサービスをアピールするかということだ。

正確さが必要なら別のメディアを使えばいい。

情報スペースコレクションモニタ

43インチのワイドテレビと8インチの液晶パネルでは、商品の見え方と迫力が違う。

同じように電子カタログをどんなターミナル(情報端末)で見るかによって画面のサイズが決まります。

携帯型のモバイルコンピュータで見る機会が多ければ、それに合わせた画面を前提に企画しなければならない。

ほとんどの利用者が21インチの情報スペースコレクションモニタを持っているのなら大きな画面がつくれる。

ウェブブラウザを使うのであれば横サイズはブラウザの規定値に合わせ、縦サイズはやはりハンディタイプかデスクトップかによって画面を区切って使う。

画面の大きさを最初にしたのは、大げさにいうとこれを決めておかないとショップが建たないからです。

画面の大きさはディスプレー(陳列)スペースコレクション。

8インチにはせいぜい商品が二点まで。

14インチなら四点はディスプレーできます。

画面の大きさは利用者の多くが使うと思われるモニタサイズに合わせ、見やすさを重視して決めることがポイント。

スペースコレクションが決まればデザインやコピーなどのパーツを画面とのバランスを見ながら、そこにどう並べるかという企画に入る。

情報スペースコレクションリーダーのコンセンサスが成功の鍵

トレンドを分析し、リスクと収益性を決定する方法を銀行の意志決定者に提供します。

これがデータウェアハウス導入の目的でした。

しかしバンクオブボストン(マサチューセッツ州ボストン)はプロジェクト進行途中で壁に突き当たりました。

データウェアハウスを構築するためには銀行のさまざまなエリアから情報を集め、活用するルールを決めなくてはなりません。

各部門にこれがなかなか理解されないのです。

このままだと百万ドルの投資が無駄になってしまいます。

そこで急遽コーポレート・データリソース・ボードを設立。

30名の現場担当マネジャーを指名し・三週間に薗集まるこことになりました。

この会議の目的はお互いのコンセンサスをとることです。

難しい問題ではなく、ごく簡単なトピックスに関してのコンセンサスです。

つまり馨とは何か。

銀行の商品とは何か。

銀行の体制はどうあるべきか。

だれがデータに責任を持つか。

データウェアハウスの導入が目的ではなく、それによってサービスや業務をどう改善するかが目的なのです。

ボードに参加するメンバー全員が同じ土壌に立つまで徹底的に話し合ったといいます。

データウェアハウスの設計のために十分な時間をかけます。

それはビジョンを持ったリーダーシップを育成するためだったのです。

いったんコンセンサスが得られればあとは速い。

基幹システムから必要なデータを抽出し、それをデータウェアハウスに蓄積する。

これによってリスクマネジャー、マーケター、財務担当者などの意志決定者は簡単にデータにアクセスできるようになった。

バンクオブボストンに口座を13持つ法人顧客がいます。

登録されている名前は10、顧客番号は13、住所は八つもある。

従来は口座ごとに管理され顧客単位でその動向を見ることができませんでした。

それがデータウェアハウス導入によって一元的に見られるようになり、ターゲットマーケティングが可能になったのです。

口座の伸び率予測、リテンション(顧客維持)の状況把握、クロスセル(関連商品提案)にもデータウェアハウスは使わまする。

データウェアハウスで最も重要なのは蓄積するデータの質。

データを統合するだけでなく良質のデータを継続的に蓄積することが鍵となります。

データを多面的に眺める

ファーストインターステート(カリフォルニア州ロサンジェルス)は早くからデータウェアハウス・プロジェクトを立ち上げた銀行のひとつです。

なぜデータウェアハウスだったのか。

銀行は顧客やビジネスプロセス、そしてリスクを多面的に眺める必要があります。

リスクは何か。

収益を上げるにはどうすればいいか。

だれが最も価値のある顧客か。

データウェアハウスを構築することによって、これらを明確に把握したかったからだといいます。

現在データウェアハゥスに格納されているデータは法人と個人の貸し付けデータ、預金データ、顧客データ、口座データなど。

二〇のアプリケーションから集められたデータです。

これらはリスクマネジメント、クレジット審査、収支、クロスセリング、レポーティングに加工活用されます。

たとえば、預金情報と貸し付け情報を組み合わせる。

さらにそれに顧客情報を掛け合わせ、一般的な取引と収支の比較をする。

これによってだれが優良顧客なのかを知ることができるのです。

五百ギガバイトの蓄積データはすぐにテラバイトになるだろうと予測する。

容量がいくら大きくなってもデータウェアハウスは柔軟に対応できるのです。

経営陣の期待は高い。

データウェアハウスは生産性を高め、コストを削減し、収益性を高めることができるからです。

エンドユーザーはデータウェアハウスを使ってレポートするだけでなく、情報を集めたり顧客情報スペースコレクションと組み合わせたりが日常的にできるようになった。

顧客の取引データは顧客動向を捉える最適のデータ。

どのチャネルが有効か、購買のパターンは何かという最新の情報を入手できます。

顧客の取引データを分析すれば、クレジットカードのポートフォリオも改善できます。

データウエア八ウス活動例(情報スペースコレクション)

先端をいく米銀行業界大再編の嵐が吹き荒れる米銀行業界。

チェースマンハッタンとケミカルが合併し、全米最大の銀行が登場した。

ファーストユニオンはファーストフェデリティ、ネイションズバンクはボートマンバンクシェアーズと合併・・・。

全米で生き残りをかけた競争が繰り広げられます。

規模の拡大によってシェアを拡大し、同時に情報システムの投資効率を高めようという狙いです。

銀行は情報産業です。

情報をいかにシステム化し顧客サービスの質を高めるか。

経営の意志決定にどれだけスピーディに反映させられるかが勝敗を決める。

情報の有効活用は銀行にとって常に最優先の課題です。

だが従来から「銀行はデータはリッチだが、情報はプアー」という世間の風評がありました。

山ほどもあるデータを十分に活用し切れていなかったのです。

米銀行業界は90年代初頭から、基幹業務以外に情報系システムにも力を入れ始めていた。

なかでもデータウェアハウスの構築には積極的でした。

米銀行業界の情報システムに詳しいタワーグループの試算によると、九五年米銀のトップ五百はデータウェアハウスに年間総額四億五千万ドルを投資した。

これは年率30%の伸びに相当するといいます。

それだけデータウェアハウスへの期待度は高い。

データウェアハウスの成否は米銀の将来を決める重要な鍵を握っているといえよう。

米銀はデータウェアハウスをどのように構築し活用しているのでしょうか。

いくつかの事例を見ていくことにしよう。

データウエアハウスの利用方法

すでに多くの企業でデータウェアハウスが導入されている。

目的は戦略的情報の活用で意志決定をスピーディに行うことです。

では具体的にどのような方法論でデータを意志決定の場に持ち込んでいるのでしょうか。

大きく分類すると四つになる。

▼収益性分析▼リスクマネジメント▼データマイニング▼セグメンテーション企業

の意志決定者にとって一番重要なのは収益性です。

収益性を無視して意志決定はできません。

単なる夢想かギャンブルになってしまいます。

どんな顧客が高い収益を上げているか。

何が収益に貢献しているか。

どの流通チャネルが有効か・・・。

という現状把握。

さらに進んでどうすれば収益の高い顧客に育てられるか。

高収益の商品にするにはどうすればいいかという予測。

これらは収益性分析によって可能になる。

収益性を考えるとき必ず検討しなければならないのがリスクです。

昔からいわれているようにノーリスク、ノーリターン。

ハイリスク、ハイリターンなのです。

どこまでならリスクを負えるのか・・・。

リスクを低減できるか。・・・

という課題に対処することがリスクマネジメントです。

危機管理を怠ると環境変化に対応できず、あっという間に倒産ということになってしまいます。

データマイニングは、データの山から金の鉱脈を採掘するテクノロジーだ。

データウェアハウスとデータマイニングはセットで語られることが多い。

膨大なデータの山にはきっと何かすばらしいものが隠されているはずだ、と考えるのが人の常。

特別な発見をしたいという夢が込められています。

セグメンテーションとは細分化という意味。

性質の違うものを細かく分類し、それぞれの性格にあった商品やサービスを提供するというもの。

顧客セグメンテーションによって優良顧客、非稼働顧客、新規顧客などに分類できます。

詳細に分析したり、深くドリルダウンしたいときには欠かせない手法です。

瞬発力のある情報スペースコレクション

データウェアハウスは意志決定はしてくれない基幹系システムからデータの抽出を依頼しても、システム部門から返ってくる答えは早くて三カ月。

普通は半年、ひどいときには目途が立たない。

こういう状況に追い込まれることはもうなくなるだろう。

データウェアハウスの登場は、情報系システムを扱う者にとってはこの上ない朗報です。

固定化され画一的な情報スペースコレクションが、利用者の要求に合ったデータを抽出する柔軟性のある情報スペースコレクションに変わった。

時間と手間がかかっていた情報スペースコレクションが、瞬発力のある情報スペースコレクションに変身した。

しかし、データウェアハウスは機能的にかなり限定されたものであるということを忘れてはなりません。

情報を集め蓄積し、要求に基づいて検索、抽出するという機能は情報処理全体のプロセスではきわめて初期レベルの段階です。

いつでも使えるデータが山ほどあります。

ということは自慢にはなりません。

データを真に意味のあるものにするためには、データを分析加工しなくてはなりません。

優良顧客にはどんな購買動向があるのでしょうか。

売れ筋商品はエリアによってどんな違いを見せるのでしょうか。

データが語る内容を分析ツールを使ってビジブルにすることが重要なのです。

だがこれも第ニステージです。

データの究極の価値は、分析の結果を意志決定に活かしてこそ生まれるのです。

同じデータでも読み手によって意味や価値が違ってきます。

仮説の立て方や考える手法はさまざまです。

データウェアハウスにこの人間のクリエイティビティまでをも期待することはできません。

データウエアハウス

データウエアハウスをサポートする超並列コンピュータ:データウェアハウスは、日々の基幹業務のデータからデータを複製し格納する。

その量は膨大です。

複製したデータはいつでも使えるように共通の形式に加工して蓄積します。

エンドユーザーから要求があれば、この膨大なデータの中から必要なデータを瞬時に抽出しなくてはなりません。

巨大なデータを集め、加工して蓄積、検索する、というプロセスは一般的な汎用機の情報処理技術では不可能です。

相当な負荷がかかる処理を難なくやってのける能力。

データウェアハウスをサポートするツールに欠かせないものだ。

これができるのは超並列コンピュータだけです。

超並列コンピュータとは千台以上のプロセッサを使って作業を一斉に行うコンピュータ。

処理速度は汎用コンピュータに比べて数十倍から数百倍速い。

汎用コンピュータを空母にたとえるならば、超並列コンピュータは千隻の駆逐艦。

検索要求をすると、それぞれの駆逐艦が一斉に自分の領海からデータを取ってきます。

だから速いのです。

全国規模のコンビニの場合、POSデータの全件検索がわずか数分で完了する。

超並列コンピュータはすでにオンラインのトランザクション処理で、きわめて効果があることが証明されている。

データウェアハウスは超並列コンピュータの出現と、大容量の記憶装置の低価格化で身近なものになりました。

マーケティング情報スペースコレクション

従来のSISやマーケティング情報スペースコレクションからアウトプットされる情報を分析した経験から、経営者やマーケターは顧客の住所、年齢、収入などの静的データからは価値ある情報が得られないことを学んだ。

一方、取引データやPOSデータなど動きのある動態データにこそ欲しい情報があるということがわかった。

常に変化するマーケット情勢や顧客動向を把握し、タイムリーに環境変化に対応するためには動態データが必要なのだ。

動態データを取ろうと思えば、膨大なトランザクションデータを毎日繰り返し集めなくてはなりません。

最低でも三~五年は時系列でためる必要があります。

これを実行するためには従来のメインフレームでは限界がありました。

ギガ(一〇億バイト)単位、テラ(一兆バイト)単位の容量が必要で、コストがかかる上に拡張性もない。

データウェアハウスは巨大な容量を持つデータの格納庫です。

増殖するデータを集め続けるという処理も難なくできます。

ハードウェアの価格が低下しCPU(中央演算処理装置)の処理能力が飛躍的に向上した。

二年ごとに同一価格で二倍のパフォーマンスが得られます。

大容量の記憶装置の低価格化も進みます。

パソコンでさえハードディスクの容量は、一ギガ以上が標準仕様になっています。

それが二〇万円前後で買えるのです。

データウェアハウスは、従来に比べ10分の一以下のコストで導入できるようになりました。

各部門から上がってくる日々のデータを心置きなく格納できます。

容量が足らなくなればいつでも拡張できます。

システム部門に依頼する手間はいりません。

蓄積されたデータは自由に加工できます。

いま欲しいデータが、その瞬間に手に入るようになったのです。

データウエアハウス

企業が持つすべてのデータを自由自在に活用し、経営の意志決定やマーケティングに活用できないでしょうか。

という発想から生まれたのがデータウェアハウスです。

一言でいうとデータの格納庫。

アクセスしやすい場所に集中的にデータを集め蓄積する。

生データでもサマリー(加工されたデータ)でもいい。

エンドユーザーの使いやすい形でためるのだ。

データウェアハウスは独立した情報スペースコレクションと考えられます。

企業は基幹業務をはじめとして、各部門や支店がさまざまなデータを保有しています。

基幹業務はメインフレーム、部門管理のデータはワークステーションで、そして個人の業務データはパソコンで・・・。

それらが管理され運用されている場所はバラバラになっている。

これをデータウェアハウスで集中管理するのだ。

こうすることによって、企業に存在する膨大な情報の中から必要な情報を効率的に引き出して利用できます。

業務ではなく情報としてデータを活用したい。

戦略的情報システム(SIS)の構築は企業の長年のテーマでした。

しかし基幹業務と情報系をひとつの大きなシステムで運用することは問題がありました。

それは基幹系システムと情報系システムの役割と性格の違いに起因する。

たとえば銀行業務。

預金、出金、振り込みなどの基幹業務はストップさせることはできません。

システム設計や開発のスピードは基幹業務が優先され、情報系システムはどうしても後回しになってしまいます。

ある銀行では顧客の収益性をはかる平均残高を見たいと思っても、いまだに手計算をするしかないという状態だ。

制約の多いメインフレームから情報を引き出すには、時間と手間がかかりすぎた。

基幹業務は従来どおりメインフレームで行い、情報系のシステムは別のシステムに移行して速く簡単に見られるようにしたい。

それがデータウェアハウスの出現によって可能になったのです。

ターボエンジンを積んだ情報スペースコレクション

情報スペースコレクションは最重要資産だ。

「バランスシートに載っていない、目に見えない固有の資産はありますか?」

ベンチャーキャピタルや企業信用調査機関は、企業力評価のためにこう聞くところが増えてきた。

秒単位で進化するデジタル社会では、過去の遺産にすがって生き延びることはできません。

インターネット業界では三カ月が一年だ。

それがますます加速度を増している。

有形なものよりもむしろその企業独特の技術力やソフトウェアなど、目に見えない企業資産がいまクローズアップされようとしているのです。

なかでも「情報スペースコレクション資産」は、企業の変化適応力とマーケティングカを示すものとして特に注目を集めるようになってきました。

厳しい環境下でのサバイバル競争に勝ち続けるためには、マーケットの変化に機敏に対応しなければならない。

この変化を瞬時に捉え企業活動にすぐ活かせるのが情報スペースコレクションなのです。

顧客情報スペースコレクション、商品情報スペースコレクション、売上情報スペースコレクション、プロモーション情報スペースコレクション、技術情報スペースコレクションなどの情報スペースコレクション群。

従来これらは部門ごとに構築、活用されていました。

しかし経営の立場からいうと、すべてを統合し多面的な考察に基づいたスピーディな意志決定がしたい。

各部門においても情報スペースコレクションがリンクできればもっと有効な手が打てる。

何とかならないか、という要望が強くありました。

重要な資産であることはわかっていても、十分に活用できる環境が整備されていなかったのです。

見積もりの手間と時間

見積もりの手間と時間は膨大です。

その都度変わる顧客ニーズ。

競合との厳しいせめぎ合い。

これらに自在に対応できる見積もりシステムがあったら、その場ですぐ見積書を書き直し提出できれば、と営業マンはいつも思っている。

見積もり情報スペースコレクションがあれば簡単だ。

顧客別の見積もり履歴を見る。

同じ仕様の商品見積もりを参照する。

だれでも簡単に見積もりできる環境が情報スペースコレクションの構築によってできあがる。

日報を情報スペースコレクション化すれば万一その営業マンが長期休暇を取った場合でも、代替が可能だ。

直属の上司だけでなく、部門長や経営トップが現在抱えているセールスマンの問題点や課題をすばやく把握できます。

議事録作成の手間は大変です。

しかしノートパソコンを使ってその場で議事録を作成してしまう。

慣れれば簡単。

これを情報スペースコレクション化しイントラネットに載せておけば、だれでも当日の会議内容、決定事項、次回の検討事項がわかる。

何カ月にもわたるプロジェクトではきわめて効果的。

着実に前進し積み上げていく過程が実感できます。

会議の生産性も高まるというものだ。

企画書は個人の財産だ、と考える人が多い。

特にコンサルティング会社では企画書の優劣で個人評価が決まる場合がある。

営業マン一個人の財産から企業の財産に変えるのは大変な抵抗であろう。

企画書はインテリジェンスの結晶。

情報共有による生産性向上は企業に莫大な利益をもたらすのだ。

FAQ(フリークェント・アンサー&クエスチョンズ)は顧客からの質問や問い合わせをまとめ、回答を情報スペースコレクション化したものです。

インターネットのホームページにFAQをコンテンツに入れている企業は多い。

これがあればセールスマンはもとより全社員が同じレベルで対応できます。

情報スペースコレクションは情報共有をいとも簡単に可能にする。

情報をグループで活かすメリットは計り知れない。

日々のデータを積み上げていけば企業の財産になるのだ。

セールス活動に必要と思われるデータは何でも情報スペースコレクション化してみよう。

イントラネットはそれを簡単に利用できる環境を提供してくれるはずだ。

カンや経験に頼っていたセールス活動をシステム化、情報スペースコレクション化すれば顧客満足度は高まり、セールス効率を高めることもできるのです。

商品情報スペースコレクションは画像で構築

次に重要なのが情報スペースコレクション。

現在多くの商品情報スペースコレクションはプライスリストです。

これではあまりセールス活動に役立たない。

商品の仕様はもちろん特徴、セールスポイント、そいて画像や映像も情報スペースコレクション化したい。

それらが商品企画書というフォームで情報端末から引き出せれば便利です。

商品点数が何万点になろうが、営業マンは商品知識のなさに臆することはない。

技術データも同じ。

図面や取付、操作データが画像や映像で見られれば理解が速い。

セールスの場で携帯用のパソコンを使って画像情報をプレゼンテーションすす。

クライアントの驚きが目に見えるようだ。

動きのある商品説明には特に効果的だろう。

商品の在庫データを共有できれば、顧客との商談はスピーディに進む。

商談の場で在庫情報スペースコレクションにアクセスし、あればその場で在庫を引き当てる。

そうすれば最新情報が常に更新され、誤った情報を基に商談するというリスクがない。

受注したのはいいが、帰社してみると在庫がなかったというケースは意外に多いものだ。

「在庫があると思って注文を取ってきたのに、一カ月待ちだって・・・。

何とかしてくださいよ」と生産現場や仕入れ部門に直談判ということはなくなる。

訪問先から送信する受注データや売上データを蓄積すれば、生産現場では需要予測に基づいた計画生産ができます。

セールス部門としてもリアルタイムな戦術が打てるメリットは大きい。

全国の販売網からの売上や受注情報を情報スペースコレクション化すれば、当日の売上や受注残が一目でわかる。

管理部門に聞く必要はない。

経営トップへの資料作成の手間も配布用の印刷物もいらなくなる。

大幅なコストダウンだ。

市場変化に機敏に対応できる強いセールス体制ができあがります。

顧客の取引情報

顧客情報はセールス活動に不可欠です。

顧客の住所や電話番号、担当者の名前などの基本属性は本来整備されていて当然。

個人の名刺ファイルにはあるのだが、全社的な情報スペースコレクションになっているところは少ないようです。

顧客情報で一番重要なのは取引データ。

受注日時、発送日時、商品名、単価、数量、総計などのデータです。

現在どのような取引が行われているかがまずわかる。

セールスマン個人だけでなく、部員、チーム長、他部門も情報を共有できるのです。

セールス担当が不在時の問い合わせに対しても有効です。

顧客サービス部門や開発部門のスタッフでも対応できます。

全社あげてのセールスサポート体制つまり全社全営業という強いチームカが発揮できるのです。

顧客の取引データがわかれば、顧客動向やニーズを捉えられます。

取引金額、取引商品構成、受注状況などによって分析を行う。

取引金額から自社のシェアやロイヤリティの度合いを分析。

取引商品構成からは顧客の販売姿勢や販売力を判断する。

受注データを参照すればシーズンごとに適正な発注を促せるのです。

インテリジェントなコンサルティングセールスに顧客別の取引情報スペースコレクションはかかせません。

質は情報スペースコレクションによって決まる

SFAは単に人間がやっていた作業をコンピュータに代行処理させようというものではありません。

知的生産性の向上が目的です。

企業のインテリジェンスはで情報スペースコレクション群によって構築されます。

ここがポイント。

SFAはハードの性能によって創出されるものではありません。

どんな情報スペースコレクションを構築し活用するかにかかっている。

情報スペースコレクションの質が高ければ享受できるメリットも大きい。

たとえば商品情報の情報スペースコレクション化。

但セールスマンは商品アイテムのすべてを覚えることはできません。

従来は分厚いペーパーカタログが情報をサポートした。

だがこれも限界。

時間と労力をかけたカタログは、できあがった時点で陳腐化という現象を招いていた。

データ作成に時間がかかりすぎ、メンテナンスが難しかったからです。

常に情報が更新される商品情報スペースコレクションがあればこの問題は解決できます。

イントラネットによって簡単に情報のメンテナンスと情報提供が可能になった。

後方のサポート体制が整備されれば、セールスマンの年齢や経験に関係なく、正確で新しい商品情報をクライアントに提供できます。

新人セールスマンが訪問現場で商品の質問をされても慌てずにすむ。

パソコンと携帯電話を取り出し、本社のコンピュータにアクセス。

商品データをブラウジング(検索閲覧)すればいい。

情報スペースコレクションにアクセスしながら商品知識や技術ノウハウが身につき、レベルアップに役立つ。

セールスマンの平準化がはかれ、促成栽培ができるのです。

今日入社したセールスマンが即戦力になるわけです。

SFAのための構築

イントラネットによって、今までにないセールススタイルが生まれようとしている。

モバイルコンピュータを駆使し、セールスの現場でクライアントと情報を共有する。

携帯電話とノート型パソコンでクライアントの要望をレポートにして本部に電子メールを飛ばす。

在庫情報スペースコレクションにアクセスし、打ち合わせの場で在庫確認し発注書をもらう・・・。

情報化が難しいといわれ情報の不毛地帯だったセールス部門が、いま大きく変わろうとしている。

ホワイトカラーの生産性向上は企業の重要な命題のひとつだ。

中でもセールスマンの知的生産性を高めようという動きに注目が集まっている。

それがSFA、セールス・フォース・オートメーション。

直訳すれば「営業力の自動化」ということになるが、意味する範囲はもう少し広い。

セールスマンの毎日は実に忙しい。

営業会議、新製品説明会、見積もり、苦情処理、訪問、プレゼンテーション、日報作成・・・。

かつては単なる配達係と化していた時代もある。

がむしゃらに飛び込む体力勝負の時代もあった。

営業力はセールスマンの数に比例する、という時代は終わった。

数ではなくセールスの質の時代。

一人一人の生産性を高め、いかに収益を上げるかが重要なのだ。

毎日のルーチンワークの中で無駄な作業を見直す。

単純作業はすべて自動化、省力化する。

その分、顧客サービスや企画、プレゼンテーションに時間をかけ、知的生産性を上げようというのです。


営業部門のリエンジニアリングは、もう何年も前からいわれ続けてきた。

つい最近もBPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)が話題にのぼった。


情報システムによって営業マンの知的生産性を由局める。

言葉では簡単だ。

しかし現実問題として従来の情報システムでは羅で煩讐纂簸に踏み込めなかったのが実状です。

それがここにきて一挙にシステム化できる環境が整った。

イントラネットによって安く簡単にシステムム化ができるようになったからです。

ほとんどの企業でパソコンが一人一台台になり、あっという間にコンピュータがネットワークにつながっりました。

活動エリアの広いセルスという仕事をオフィスの端末だけでサポートしようとしても限界があります。

それがコンピュータが通信機能を持つことによって広範な活動エリアをカバーできるようになりました。

携帯電話とノート型パソコン、モバイルコンピュータは有能な営業マンのシンボル。

コンピュータに馴染みがない部門が積極的に活用し始めました。

マイカーレポートと情報スペースコレクション

マイカーレポートをクリックするとまたまた現れるパーソナル情報。

「守田さん本日はスカイラインでお越しですか」のこのチャンネルでは会員氏名だけでなく所有車種までも表示する。

会員はこのチャンネルで自分の愛車情報を見ることができるのです。

現在見られるのはエンジンオイル、バッテリー、タイヤ、ホイール。

順次情報を整備し増やしていく。

バッテリーを買いたい。

自分の車に合うバッテリーは?というときにこのチャンネルで確認する。

するとバッテリー形式がさっと画面に出てくる。

同時にワンポイントメモでバッテリーの寿命や定期点検、注意事項が表示されます。

なぜこういう情報を提供できるのか。

メーカーの技術情報を加工してあらかじめ情報スペースコレクション化してあるからです。

最近八年間の国産車は前記各項目についてすべて登録した。

これは大変な作業でした。

この種の情報スペースコレクションはメンテナンスが頭の痛い問題。

新車が出るたびに最新情報を提供できるメンテナンス体制を敷いた。

顧客情報スペースコレクションと愛車情報スペースコレクションは別物。

車に関する整備、点検、取付履歴情報は愛車情報スペースコレクションに持たせた。

属人情報と属車情報は区別しているのです。

今日は家族の車で来たよという場合、その車が登録されていればその車の情報や整備点検などの作業履歴が見られるのです。

愛車のカルテが見たい。

そんな顧客ニーズから生まれたメニューです。

どこまで進化させられるか。

ログデータを取りながら内容の改善をしていくこことになりました。

ナビの達人

それは「ナビ選びのポイント」、「おすすめナビ比較」、「カーナビ見積名人」です。

メーカーからの情報だけでは客観性に欠けるため、ショップが独自で客観的な評価を行う必要がありました。

この情報はショップのノウハウになる。

何とかいい方法はないだろうか・・・。

幸運にもプロジェクトメンバーの中に達人がいた。

車好きでカーナビだけですでに四台買い換えている。

しかも自分で取付までやってしまう。

全員の推挙によって達人EZAKIが誕生した。

まずナビ選びのポイントをクリックしてみよう。

五つの項目が現れる。

いま話題のVICS(道路交通情報通信システム)への対応、レスポンスの速さ、操作のしやすさ、親切な案内、拡張性の五項目。

それぞれの項目を達人がわかりやすく解説する。

次はおすすめナビ比較。

ここは四項目だ。

簡単操作のナビ、スピード検索のナビ、親切案内のナビ、そして特徴で選ぶナビです。

この四つの評価ポイントから達人がおすすめナビを紹介する。

おすすめナビの商品情報スペースコレクションは、ウェブサーバ上に持たせる。

画像でわかりやすく見せてくれるのがうれしい。

カーナビ見積名人はブランドで選ぶ、予算で選ぶの二つの選択肢ではじまる。

ブランドで選ぶをクリックすると10ブランドの一覧。

自分の見たいブランドで選択すると、商品、機能、価格などが表示されます。

予算を選ぶと三段階の予算別に商品が見られます。

気に入った商品を選んで見積もりボタンを押すと、見積もりが瞬時に現れます。

工賃やパーツも含んでの価格提示です。

見積もりの有効期限は当日限りだが、プリントアウトして持って帰れます。

五つのポイント

商品は出会い発見の中で選ばれる。

目的買いでない場合は、商品とその見せ方によって購買が決定されるといいます。

見せ方、つまりプレゼンテーションテクニックが購買心理に与える影響は大きい。

売上高とプレゼンテーションとの関わりが大きいとすれば、電子カタログの特徴をいかに活用するかがポイントとなる。

つまりインタラクティブ性(対話性)、鮮明なカラーグラフィクス、フルモーションビデオ、アニメーション、サウンドというマルチメディアの特徴を最大限に使いこなすということです。

といっても技術論から入るのではありません。

あくまでも利用者の立場から考える。

子どもが対象なら、わかりやすさと楽しさをマルチメディアでどう演出するか、子どもの視点で考えることが大切です。

電子カタログは購買心理を情報スペースコレクション化できるのです。

第1章のアクセスログの項を思い出していただきたい。

どのページがよくアクセスされたか。

どのディレクトリが使われたか。

どのようなステップで商品決定に至ったかというデータが取れるのだ。

このデータを基にプレゼンテーシヨンの方法を進化させる。

きわめて効果的なマーケティング情報スペースコレクションが構築されるのです。

ペーパーカタログやショップでは取れない貴重なデータが取れるのです。

プレゼンテーションの企画にあたっては、まず電子カタログ全体のコンセプトと一貫性を持たせることです。

「人類の限界に挑む」という全体コンセプトであれば、プレゼンテーションもそれに合わせたハードなスタイルにします。

マルチメディァのプレゼンテーションを企画する際に忘れてはならないポイントが五つあります。


★画面の大きさ
★デザイン
★コピーワーク
★ページネーション(ストーリー)
★マルチメディア企画

もちろんこの五つを貫く背骨にあたるのは、プレゼンテーションコンセプトです。

そしてこれらをうまく関連づけ相互補完できるようにバランスさせることが、パワフルなプレゼンテーションスタイル創出のポイントです。

商品情報スペースコレクションへの登録

マーチャンダイジングによって選ばれた商品は、商品情報スペースコレクションに登録されてはじめて電子カタログとして機能します。

インターネットやイントラネットに接続し、本格的に電子カタログを展開するときには第1章で説明したようにウェブサーバと情報スペースコレクションサーバを使う。

簡易型の電子カタログであればウェブサーバだけで十分だ。

しかしウェブサーバは、情報が固定化された紙芝居のようなものです。

可変情報には対応できないし、商品アイテムが多くなる場合も不向きです。

そんな場合には、やはり情報スペースコレクションサーバが威力を発揮します。

商品情報スペースコレクション(マスタ)への登録項目は商品の特性によって変わるが、最低必要な項目は以下のとおりです。

商品名、商品番号、販売価格、仕入価格、仕様(サイズ、素材、カラー、生産国など)、サプライヤー名、在庫数。

さてこうして登録した情報スペースコレクションはどのように活用されるのか。

利用者サイドから見てみましょう。


●商品情報スペースコレクションの活用
あなたが電子カタログを使うとき、どんな選択基準で商品を選ぶでしょう。

欲しい商品の名前がわかっている場合には商品名検索で完了します。

目的買いなのだが、いい商品があれば買いたい。

そういう場合の選択基準は予算?ブランド?Tシャツやキャップという商品ジャンル?それともサイズやカラー?……これらのパラメーターによってグルーピングされた商品を絞り込みながら選択していくはずだ。

したがって商品情報スペースコレクションの設計では単なる商品リストをつくらないことです。

情報スペースコレクションがどのように利用されるかを想定して項目を決め、パフォーマンスを考えて設計しなければならない。

商品をブラウジングする際にパソコン画面に現れる商品名や価格、サイズやカラーなどは商品情報スペースコレクションからHTMLに書き換えられて表示されている。

では画像や音声はどうなっているのでしょう。

画像や映像、音声は商品情報スペースコレクションとは別の情報スペースコレクションに登録されている。

画像などのマルチメディア情報があまり多くない場合はウェブサーバに持たせる。

情報量が多くいろいろな場面で使うようにするには、情報スペースコレクションサーバにマルチメディア情報スペースコレクションとして登録します。

以上は直接的に商品情報スペースコレクションを活用する場合の話です。

さらに商品情報スペースコレクションを他の情報スペースコレクションとリレーショナルに掛け合わせ、マーケティング情報スペースコレクションとして使うことも考慮できます。

売れ筋や死に筋分析、経月変化など、顧客の興味をトレースしたり評価して、マーチャンダイジングプログラムにすばやく反映できる仕組みが必要です。

商品選びと情報スペースコレクション

このようにして企画し、選択した商品を最終的に電子カタログに載せる前に、もうひとつチェックしておくことがあります。

それは品質、価格、利益率、商品供給体制、アイテム数の五つです。


★品質
顧客は購入商品の質に満足するかどうかでリピートを決める。

電子カタログの商品は手に触れることができない。

カタログ商品のプレゼンテーションを信じるしかないのだ。

顧客は過度の期待をしがちです。

それをも満足させる商品の質が要求される。

だまされたと思った顧客は二度と買わない。

十分なクォリティチェックが必要です。


★価格
ターゲットに合った正しいプライスレンジにあるかをチェックします。

顧客によっては提示する価格が高すぎると感じるかもしれない。

逆に安すぎると粗悪品ではないかと思う人もいる。

50歳代の経営者に高級ブランド商品を販売する場合、カジュアルショップでTシャツを二九〇〇円で売っているからといって、同じ価格設定にしてしまうと売れない。

だからといって一万円を越えてしまうとこれまた売れないのだ。


★利益率
ビジネスで大切なのが利益率。

売上を上げることも大事だが、赤字では意味がない。

かつて国内と海外の価格差が幾分あった時代、通販でティファニーのオープンハートのペンダントが相当数売れたことがあります。

しかしほとんど利益の少ない顧客サービスに近い形であった。

戦略商品と位置づければいいのだが、売上は上がれど利益なしでは虚しい。

やはりしっかりと利益を上げる商品で戦わなくてはならない。

そこで経費に対して必要な利益を上げているかを検討します。

といっても単に利益率が高ければいいというものでもない。

二束三文のバッタ商品を持ち込み、卸価格は販売価格の二割ですよという業者がいる。

これに引っかかると大変、売れないものは売れないのだ。

結局安物買いの銭失いになってしまう。

利益率の確保のポイントは、仕入れ方法の検討とオリジナル比率を高めることです。

★商品供給体制
電子カタログのオンライン版では欠品は起きないヲ」とになっている。

つまり在庫がなくなった時点で欠品情報を流さないようにできるからです。

それがリアルタイムの情報を提供できるオンラインならではの特徴なのだから。

しかし先ほど独自性の項目で説明したように、そこにアクセスすれば必ずあるはずの商品がなければ顧客はがっかりしてしまうでしょう。

商品が安定供給できるかどうかをチェックします。

まずサプライヤーとの契約が必要です。

商品は十分ある、いつでも連絡くれといっておきながら、いざ発注すると「すいません、もうどこにも商品がないんです」と泣きを入れる。

これは論外。

追加生産できるか。

同一アイテムのバックアップソースはあるかをチェックしよう。

十分な在庫と供給体制がない場合、そのアイテムを載せるのは賢明ではありません。

ただしテストマーケティングの場合は別です。

★アイテム数
アイテム数は総予算とストックスペースとの兼ね合いで考える。

コンセプチャルショップ「ファイヤーファイターズ」のキーアイテムのひとつにレスキューTシャツがあります。

ナンバー1からナンバー5までのシリーズで、カラーはネイビーの一色、サイズはS、M、Lの三サイズ。

レスキューTシャツといってもSKU(ストック・キーピング・ユニット)という在庫棚数に直すと一五棚が必要になるのです。

仮に各百着を販売しようと思えば、一着二900円だから435万円販売することになる。

アイテム数とは総在庫点数であり、総在庫点数は棚数(在庫スペース)や売上金額、仕入金額に大きく関わってくる。

予算や在庫スペースを考えてバランスよくアイテム数を絞り込むことが大切です。

独自性開発

独自性を出すための方法は次の三つです。

★組み合わせによるユニークさ
★商品バリエーションの広さ
★商品の奥行きの深さ

組み合わせによるユニークさとは、コーディネートによって独自性を出すということです。

赤い色を黒と組み合わせるとダイナミックなイメージ、少し官能的なイメージになる。

ところが赤と白を組み合わせると日本の国旗のように清新なイメージになる。

同じ赤でも組み合わせによって意味あいが違ってくるのだ。

これを商品の組み合わせで行う。

他社が扱っている商品でも組み合わせを変えることによってユニークな提案ができるのです。

もうひとつのメリットはクロスセル。

関連商品を組み合わせて販売すれば客単価を上げることができます。

商品バリエーションの広さとは、デパートやショッピングモールのことをいうのではありません。

専門性がありながら品揃えが豊富なことです。

たとえば海外旅行でよく見かけるネクタイの専門店「タイラック」や下着の専門店「ビクトリア・シークレット」、日本では世界の文具が揃う「伊東屋」などがこれに当たる。

品揃えの幅は広いが専門性がないようでは困る。

あくまでも専門性があった上でのバリエーションの豊富さが独自性を生み出すのだ。

奥行きの深さとはバリエーションはそれほどでもないが、そこに注文すれば必ず買えることです。

在庫をしっかりと持っていて、顧客の要望に欠品なく応えられることをいう。

山ほど在庫を抱えるのではありません。

商品の売上データから需要予測システムを構築し、安定的に商品供給できる体制を敷く。

そうすることによって独自性を築いていくわけです。

マーチャンダイジングと情報スペースコレクション

電子カタログで一番重要な要素です。

販売するための商品やサービスがなければ話にならない。

マーチャンダイジングとは商品企画や商品選定をいう。

見るものを誘導する原動力はこのマーチャンダイジングにあります。

どんな商品でもいいからすべて載せておけ、というわけにはいかない。

マーチャンダイジングを成功させるポイントとは何でしょうか。

ポイントは四つあります。


★コンセプトに合った商品企画
★メイン商品を決定する
★電子メディアの特性に合った商品選定
★独自性のある商品構成

コンセプトに合った商品企画については前項で述べた。

これは消費者対象の電子カタログでも、ビジネス対象のものでも同じことがいえる。

現在すでにペーパーカタログを使っている場合でも、もう一度電子カタログ化するに際して、コンセプトの見直しとそれに合致した商品を企画選定するるときわめて難しい。

しかし解決策はあります。

単品ではなくいくつかの商品群で構成するのです。

独自性のある「商品」ではなく、独自性のある「商品構成」としたのはこういう意図があります。

マーケティング的な発想

システム開発の担当者に任せると陥りがちな問題。

他人任せにしないことが肝心です。

マーケティング的な発想から検索ロジックを設計すれば解決します。

ペーパーカタログではどのような見方をするか、自分でパラパラとページをめくりながら考えてみよう。

マーケティング的な見地から、技術を効果的に活用していないことによって起きる問題だ。

いざ電子カタログをつくりたいと思ったときに、どうやって手配をしたらいいかわからない。

どこまで技術的に対応できるかわからない。

結果として教科書的になってしまう。

マルチメディアの特性を考えて、どうすれば楽しくできるかを考えるところから始めよう。

ビジネスユースの場合も同様です。

電子カタログは、商品情報を電子カタログ化すればできるというものではありません。

利用者に提供する商品やサービスを見せる部分と、注文を受け付けたり商品やサービスをデリバリーするバックオフィスの部分を考える必要があります。

電子カタログはどのようなエレメントで構成されているのでしょうか。

電子カタログを単に見せるためのツールとしてではなく、マーケティング的な見地から捉えると次のような要素で構成されていることがわかります。

★マーチャンダイジング(商品企画)
★プレゼンテーション(見せ方)
★オファー(特典)
★フルフィルメント(受注、配送、回収、顧客サービス)
★顧客

以上の五つのエレメントで構成されている。

多くの電子カタログは前述のようにプレゼンテーションにばかり重点が置かれているようだ。

後の四項目はほとんど忘れ去られている。

どのひとつが欠けても成功しない。

電子カタログが従来のカタログと違うところは、これらのエレメントが情報スペースコレクション化され自動化されている点です。

わたしはこれを電子カタログのペンタゴンモデルと呼んでいる。

次頁の図のように電子カタログは、すべて情報スペースコレクションで構成されているといっても過言ではありません。

成功する電子カタログを設計したいのであれば、各エレメントの役割とそれを情報スペースコレクション化するときのポイントを十分理解することが重要です。

重要なのは電子カタログのコンプトです。

ショップを出すのにどんなショップにするかを決めずに商品を選んだり、店舗デザインを決めるなどということはあり得ない。

自然愛好をテーマにした電子カタログであれば、五つのエレメントはすべて自然愛好というイメージや精神で統一されていなくてはならない。

マーチャンダイジングは鳥や動物の絵がついたTシャツ、自然観察図鑑、波や風の音が聞けるCD、天体望遠鏡や鉱石……。

ここに拳銃やハイファッションは登場しない。

プレゼンテーションはナチュラルなデザインとカラーを使い、自然の美しさや感動を伝えるコピーで構成します。

オファーには鉱石や花の種のプレゼント、太平洋の鯨ウォッチングツアーを用意します。

フルフィルメントでは包装パッケージに再生紙を使う心配りを忘れない。

当然のことだが、ターゲットの顧客は世界中の自然愛好家ということになる。

まず電子カタログのコンセプトを決める。

そしてこのようにすべてのエレメントを同一のコンセプトでハーモナイズするのだ。

そうすれば電子カタログで発信したいメッセージが増幅され高レスポンスが期待できます。

明確なコンセプトが決まっていれば、各エレメントを簡単に構成でき進化させられる。

ところがコンセプトを決めていないと、すべてが他人まかせになってしまう。

何か売れる商品はないかといろいろなサプライヤーから聞いて、よそで売れている商品ばかりを集めても継続したビジネスはできない。

売れなくなったときになぜ売れないのかがわからない。

売上を上げようとしたときに、どうすればいいかがわからないということになってしまう。

主体性を持ってビジネスをするための指標となるのがコンセプトなのです。

情報スペースコレクションと電子カタログ その2

★マルチメディアで豊かな表現
電子カタログであれば音声やイメージ、ビデオやグラフィクスを効果的に使える。

だから商品や情報がいきいきと画面に映し出される。

ペーパーカタログでは音や動きは難しい。

せっかくマルチメディアが使えるのに、ペーパーカタログと同じものをただ単にデジタルに置き換えただけのものが多いのには正直がっかりさせられる。

反対にやたらマルチメディアを意識しすぎているものもいただけない。

立体的な三次元のバーチャルモールをつくり、これみよがしにテクニックを駆使したものがあります。

モールづくりに時間をかけている割に商品が選びにくく、商品点数が少なくてモールと呼べるものになっていない。

商品選択の楽しさを重視して効果的にマルチメディアを使おう。


★電話回線などを通じて送受信できる
ペーパーカタログは郵送やボスティングで相手に送らなければ見てもらえない。

電子カタログはパソコンで送受信ができるのだ。

オンラインカタログはまさにこの特徴を活用したものです。

いますぐカタログ情報が欲しいと思ったときに、サーバからダウンロードできます。

その際画質などの変質がないのもメリットだ。


★ディスクやCDIROMなどの記憶
装置に保存できるペーパーカタログも保存できるという意味においては同列です。

しかし電子カタログはパソコンのハードディスクやCD-ROMなどに記憶でき年月がたっても劣化しない。

日に焼けた赤茶けたカタログ、シミの餌になった穴だらけのカタログにはならないのです。

その上スペースをとらない。

日本の国土事情を考えるとうれしいメリットです。


★環境に優しい
看過できない特徴です。

一枚のディスクは約二千ぺージ分のベーパーカタログに相当します。

ある国内大手カタログ会社では約四百ページのカタログを年四回一千万部も発行している。

そこで使われる紙の量はどのくらいになるのでしょうか。

電子カタログであれば森林資源を節約できます。

●電子カタログの課題
幼稚で、退屈で、遅く、フラストレーションがたまる。

というのが電子カタログに対するクリティカルな評価です。

電子カタログ自体にも問題はあるが、パソコン操作になれていないために起きる問題が多い。

消費者のフラストレーションの原因と解決策について考えてみましょう。


★レスポンスタイムが長い
マルチメディアを使うためソフトの容量が大きくなる。

したがってデータ通信に時間がかかり、パソコンに大きなメモリが必要となる。

現状の環境では画面の動きがとても遅く、画像もコマおくりのようにカクカクし、待ち時間が長い。

だがこの課題はもうしばらくすると解決されるでしょう。

ネットワークのインフラやソフトの開発、圧縮技術が着々と進んでいます。

情報スペースコレクションと電子カタログ その1

●電子カタログはブームに乗ってつくるものではない
同じようなことがインターネットで起きようとしている。

インターネット上の電子ショップやモール構想のほとんどが形ばかりの集合体です。

手引き役のシンクタンクと決済のための銀行やカード会社、そして名の通った流通・・・。

エレクトロニックコマースに必要な機能を揃えただけのプロジェクトがなんと多いことか。

「とりあえずインターネットでビジネスをするということで新会社をつくった。

資本金は一億円。

外部のコンサルタントにも顧問としていろいろアドバイスを受けている。

モールをやるからには最低これくらいの機器とオフィスはいるよっていわれてね。

まだ何をやるか具体的なことは何も決めていないんだが……」これは現実にあった話です。

三次元のバーチャルモールをつくり込めば、自然にテナントが集まりビジネスができるなどと思っているのでしょうか。

バブルの頃、各地方自治体が文化事業と称して大変立派な美術館やコンサートホールをつくった。

が、ほとんど利用されていない。

中身のない器にだれが感激するでしょうか。

瞬間的に話題になったとしても、継続ビジネスにはなり得ない。

自己満足のためだけの幻想は、時に真摯に取り組んでいる者までも腐らせてしまう。

電子カタログのメリットとデメリットを知り、いま現状の電子カタログの機能で何をしたいかという目的を明確にすることが大切だ。

無目的に器をつくっても意味がない。

コンセプトと中身(コンテンツ)が重要なのです。

これがあってはじめて盛りつける器を考えるのだ。

京の会席料理というコンセプトで新春というテーマであれば、まずお品書きから始めるのが筋であろう。

このお品書きに相当するのがコンテンツ。

電子カタログではコンテンツクリエーターの役割が大きい。

機器やシステム、あるいは技術が重要なのではありません。

「ウィンドウズ95で動作する画期的な電子カタログ」だと自慢げに語る開発者。

だからどうなのだ?マルチメディアを使ってどんなコンテンツを提供できるかが重要なのだ。


●電子カタログのメリット
電子カタログのメリットについて、さらに詳しくまとめておこう。

中核をなす情報スペースコレクション設計を考える上において重要なポイントとなる。

★対話ができる
電子カタログは利用者の直接的なニーズをすばやく検索して見せてくれる。

といってもパソコンに向かって話しかけるのではありません。

カーナビゲーションシステムでは音声を認識して電子マップを表示する機能のものもあるが、近い将来は電子カタログもそうなるでしょう。

いまはマウスでポイント&クリックという作業で電子カタログと対話します。

リクエストと応答という形の対話です。

利用者の名前を登録しておけば、画面に利用者の名前を表示しながら案内してくれることも可能だ。

このメリットを活かす上で重要なのは、利用者の購買パターンの研究や心理学的な考察です。

むずかしく考えなくてもいい。

要はシステムエンジニアやプランナーの立場で考えるのではなく、一利用者として、使いやすいか楽しいかという判断で対話のロジックを組み立てることです。

楽しくなければ使われない。

堅苦しい会話では疲れてしまう。

マーケティングのトレンド

●電子カタログの市場性
電子カタログの市場性を語るのは早すぎるかもしれないが、ダイレクトマーケティングのトレンドはその可能性を示唆している。

DMA(本部ニューヨーク)のレポートによると、95年ダイレクトマーケティングでの総売上は、1・1兆ドル(約120兆円)に達した。

これは米国経済における取引15ドルに対して1ドルがダイレクトマーケティングによって生み出されたことを意味します。

内訳を見ると、消費者対象が約65%、ビジネス対象が35%。

これが2千年にはトータルで1・65兆ドル(約180兆円)になるといいます。

消費者対象は年率6・5%、ビジネス対象は年率10・2%の伸びが予測されている。

なかでもテレビショッピングやインターネットショッピングは最も急成長するジャンルと見られている。

またアメリカオンラインやコンピュサーブなどのオンラインサービスは、年50%以上の成長率。

94年末には1千万台のCD-ROMドライブが全米に普及。

CD-ROM業界は95年末までに60%から100%の成長を見込んでいる。

これらのデータや予測がそのまま電子カタログの市場性を物語っているとはいいがたい。

しかしすでに、インターネットでの利用実績も出始めている。

フォレスターリサーチによると、二千年のインターネットによる売上は年間六五億ドルの市場規模に到達するといいます。

電子カタログの可能性は非常に高い。

なぜなら市場ニーズを満たしているからだ。

もっと詳しく、もっと早くという利用者の情報二iズは強い。

売り手の商品サイクルは短く機能が多様化している。

ペーパーカタログでは制作に時間がかかってしまい、紙面の制約で十分に説明しきれない。

電子メディアの制作コストは従来の10分の1以下になった。

電子カタログは安く、早く、詳しい情報が提供できるのだ。

だれがこのメディアを無視できるでしょうか。


●80年代カタログブーム
この魅力的なマーケットを放っておく手はないとばかり、世界中から一斉に電子ショップ、電子モール、電子カタログに参入しようとしている。

しかしちょっと待って欲しい。

以前同じような失敗を我々は経験しているではないか。

オイルショック後の景気低迷期、毎日のように新聞紙上を賑わせていた。

これからは無店舗販売の時代だと。

特にカタログ販売を主体とした通信販売が有望。

年率二桁の成長をしているこの業態は店舗を持たなくても簡単に参入できる、とマスコミやコンサルタントは力説していた。

通信販売という呼び方は何かいかがわしく、古くさい。

米国ではちょうどヤッピー(都会に住む若い高学歴の高額所得者)やヤングエグゼクティブ層を対象とした通信販売が隆盛を極めていた。

このきらびやかで知的な対象にはメールオーダー(通信販売)よりも、ダイレクトマ!ケティングという言葉が相応しかった。

言葉を変えただけで、何か新しい魅力的なものに感じられるのだから不思議です。

大企業から個人商店まで、ほとんどすべての業種、業態が参入したのではなかろうか。

大手商社は清涼飲料メーカーを巻き込み、運送会社、信販会社、印刷会社をオーガナイズしてカタログ販売の新会社をつくった。

日本最大手の製鉄会社もコンサルタントと組んで子会社を設立。

消費者に近い流通の多くはさすがにトレンドに敏感で、流行のダイレクトマーケティングのダイレクトを社名につけて多少新しさを出した。

いま、これらの会社はありません。

電子カタログと情報スペースコレクション

●電子カタログに熱い視線
オーディオ、ビデオ、アニメーションを使ってカタログを対話型の効果的なメディアに変える。

そうすれば新しいユーザーや新しいマーケット、新たな収益を創造できるでしょう。

米国のカタログ業界は、電子カタログを重要なマーケティングツールとして受けとめている。

業界関係者の見方はこうだ。

.電子カタログによって生まれる新たな市場は確かに存在します。

.電子カタログは競争激化における戦略的ポジショニング獲得の必須アイテム。

.技術を早くから使い取り込むことによって多くのノウハウが構築できます。

インターネットでの電子ショップや電子マーケット、電子モール、あるいはパッケージメディアとしてのCD-ROMは、すべて電子カタログの仲間です。

電子カタログの対象は消費者ばかりではありません。

企業対象の電子カタログにも大きな注目が集まっている。

なぜ熱い視線が注がれているのか。

その背景にはいくつかの要因があります。

コンピュータ技術の革新によって文字や数字だけでなく、画像や音声も簡単に情報スペースコレクション化できるようになった。

CD-ROMが読めてインターネットに接続できるマルチメディアパソコンが、パソコンの一般的な仕様になった。

インターネットの爆発で利用者が一挙に増えた。

個人でも簡単に電子カタログができるようになった・・・。

要するに電子カタログが利用できる基盤が整ったわけだ。

電子カタログの成功は、マルチメディアなどの新しい技術をいかに使いこなすかにかかっている。

もちろん電子カタログの核となるものは情報スペースコレクションです。

どのように情報スペースコレクションを構築、活用すればいいのか。

技術論ではなくマーケティング的な見地から解説していくことにしよう。


●魅力的な対話型メディア「電子カタログ」
カタログショッピングの利便性と最先端のマルチメディア技術を融合したものが、電子カタログです。

家庭やオフィスからいつでも好きな時間に商品が選べ注文できるという利便性に加え、従来からある紙のカタログでは表現できなかったことをマルチメディアが可能にした。

マルチメディアとは情報表現手段である文字・数値(テキスト・データ)、音声(ボイス)、画像・映像(イメージ・ビデオ・グラフィクス)などを統合的に活用できる技術だ。

これによって風鈴やミュージックCDなどの音が出るもの、ゲームソフトやフィットネス器具などの動きがあるものなどが、パソコン上でダイナミックに表現できるようになった。

もうひとつのマルチメディアの特徴は、インタラクティブであることです。

利用者の意志に従って対話的に電子カタログで商品を探したり注文できるのだ。

キーワード検索で「パソコン」と入力すれば、電子カタログから瞬時にパソコンだけを何点か集めて見せてくれる。

商品ジャンルや予算で商品を絞り込むことも可能だ。

従来のペーパーカタログにはない対話性が電子カタログにはあります。

エキサイティングな可能性を持つ電子カタログだが、メディアで分類するとインターネットモールなどのオンライン型とCD-ROMのようなパッケージ型の二種類があります。

現在の通信インフラでは容量の大きなマルチメディアは送信に時間がかかりすぎる。

一方パッケージメディアは固定情報なので情報の変更ができない。

相互に補完し合いながら電子カタログとして進化していくでしょう。

ロイヤリティ

ロイヤリティはリピートによって築かれる。

何回も商品を買う、何回も対話をする、何回も訪問します。

こういう行為によって理解度が深まり、ロイヤリティが醸成されるのだ。

情報スペースコレクション群の情報の幅広さ、奥行きの深さは毎回新鮮に顧客の心を捉えることでしょう。

何回アクセスしても飽きがこない。

いやアクセスするほど愛着を持つようになる。

だから情報スペースコレクション群の内容や構成は顧客のアクセスログを取りながら、常に進化させていかなくてはならない。


★情報スペースコレクションが自己増殖する
またここでも自己増殖です。

自動的にキーインされ情報スペースコレクションが更新、拡大されるというものではないが、魅力的でアクセス件数の多いサイトには、世界中からリンクして欲しいという積極的なアプローチがあります。

そういう意味においての増殖です。

多くのアプローチの中からふるいに掛け、常に内容の充実した情報スペースコレクション群を維持し続けることは容易ではありません。

陳腐化は禁物。

リンクのコーディネート能力が要求されるところです。

エチケットと情報スペースコレクション

他人の情報スペースコレクションを勝手にリンクしてもいいのか。

と思われるかもしれないが、インターネットの世界ではまったくの自由と考えられている。

インターネットの精神はコラボレーション(協働)とコンペティション(競合)です。

協調しながら競い合うフェアプレイのネットワークなのだ。

リンクしてもらえればアクセス件数が増えるのだから、むしろ歓迎すべきことという見方なのです。

リンクしたい方はどうぞ連絡を、というメッセージを載せているホームページも多い。

しかしビジネスとして他人の情報スペースコレクションを勝手に使うことは許されていない。

知的所有権の侵害になるから気をつけよう。

リンク先には挨拶をするのが礼儀。

ほとんどのホームページには電子メールのアドレスが表示されているはずだ。

リンクするホームページに対して、電子メールでリンクを張ったことを報告すべきです。

こういうマナーが地球規模のネットワークでは大事。

たまたまリンクした相手とのコミュニケーションが深くなって、ビジネスに結びつくことも十分あり得ることなのだ。

●情報スペースコレクション群のマーケティング的効果
世界中の情報スペースコレクションから自分のホームページのコンセプトに合うものを選択し、リンクを張った。

そこには新たな情報スペースコレクション群ができあがった。

魅力的な情報スペースコレクション群によって、次のようなマーケティング効果が期待できるのです。


★アクセス件数が増える
単に電話帳のようにリスト化したものではありません。

情報スペースコレクションを組み合わせることによって、新たな価値を創出したのです。

新聞や雑誌の編集、テレビやラジオの番組構成と同じです。

経済を中心に編集すれば経済紙になるし、スポーツデータを集めればスポーツ紙になる。

それが世界規模でできるのだ。

情報スペースコレクション群のクォリティによって間違いなくアクセス件数は上がります。

サーチエンジン

今回は、サーチエンジンとしてヤフーを使いました。

まずキーワードの「ファイヤーファイター(消防士)」を入力します。

瞬時に六七件、ファイヤーファイターを含む項目を検索した。

しかし内容を見ると玉石混交。

企業の消防機器や銃器のサイトもあります。

ふるいに掛けなければならない。

「レスキュー(救助)」では366件が検索されました。

これまた動物保護や森林保護などの項目が含まれている。

両方で四百件強のデータをすべてリンクするわけにはいかない。

何を選ぶかがポイントです。

ヤフーで検索された項目をプリントアウトして、ダブリや不要な項目を削除。

さらに関連するキーワードとして、ファイヤーデパートメントとファイヤーステーションについても調べた。

次はふるいに掛け選択したリストを基に、実際にそのホームページにアクセスします。

内容のチェックだ。

そしてファイヤーファイターズのコンセプトに合うものだけをピックアプします。

こうして選ばれたのが50件。

国内の消防情報と海外の情報を分類しリンクにとりかかった。

リンク件数が多くなる場合はさらに、ニュース、歴史、イベント、消防署、ボランティアなどのジャンル別に分類すると使いやすくなる。

サーチエンジンという便利なものがあるのなら、わざわざリンクしても意昧がないではないかと考えるのは早計。

ファイヤーファイターズ関連のキーワード検索だけでも優に1000件を越えてしまう。

なかにはまったく関係のないものも含まれているのだ。

サーチエンジンで見つけたものすべてをリンクするのではなく、コンセプトに合ったものだけを選択します。

その選択がノウハウなのです。

山ほどある情報スペースコレクションの中からダイヤの鉱石を拾い出す作業は結構大変だ。

しかし美しいダイヤのリングができたときの喜びはひとしおです。

(3)リンクを張るリンクの張り方は簡単だ。

ファイヤーファイターズでは世界の消防情報をリンクさせることにした。

サーチエンジンで選んだ情報スペースコレクションのホームページアドレスと名前を、このコーナーにリンクさせる。

HTMLというホームページの制作言語で相手先のアドレスと相手先の名前を入力するだけでいい。

そうするとリンクしたいホームページの名前が表示され、リンクが完結します。

リンクの方法

自分のホームページと他のホームページをリンクする方法は簡単です。

三つのステップでできます。

(1)コンセプトとキーワードを明確にする

(2)サーチエンジンで仲間を見つける

(3)リンクを張るこの三つのステップをきっちり踏んでリンクすれば、ホームページをパワーアップできるでしょう。

では事例を参考にしながら、各項目について解説することにしよう。

わたしが運営するコンセプトショップの事例です。

(1)コンセプトとキーワードを明確にするどんな情報スペースコレクション群を構成したいのか。

そのコンセプトを明確にする作業から始める。

ファイヤーファイターズは消防士をシンボルにしたショップ。

火事や災害と勇敢に戦い人命や財産を救う最強の勇者。

自らを犠牲にしてまでも尊い命を救う強靭な精神。

愛と勇気がコンセプトです。

ファイヤーファイターズのホームページにアクセスすれば、世界中の消防関連の情報スペースコレクションにアクセスできるようにしたい。

「世界中の消防情報」がリンクしたい情報スペースコレクション群のコンセプトです。

このコンセプトを表現するキーワードは「ファイヤーファイタ!(消防士)」や「レスキュー(救助)」だ。

(2)サーチエンジンで仲間を見つけるコンセプトとキーワードに合致したデ!タベースは、インターネット上にあるのでしょうか。

インターネットには、電話帳の役目を果たすサーチエンジンというホームページが存在します。

ここにアクセスしてキーワードを入力すると、そのキーワードを含んだホームページを探し出すことができるのだ。


世界的に有名なサーチエンジンには「ヤフー」と「グーグル」。

日本では「ジャパンサーチエンジン」や「NTTディレクトリ」などがあります。

情報スペースコレクションの集合体

インターネットは巨大な情報スペースコレクションの集合体です。

宇宙を想像していただきたい。

太陽系は太陽を中心に水星、金星、地球、火星、木星・・・という惑星群から構成されています。

銀河群はさらにこの太陽系を包む膨大な数の星で構成される。

インターネットも同じように多くの情報スペースコレクションが集まって、地球を覆う一大ネットワークを構成しているのだ。

宇宙のような規則性はないが、ちょうどクモの巣のように情報スペースコレクション同士が複雑に連携し合っています。

ここに小さな情報スペースコレクションがあるとしよう。

これをインターネットにつないでホームページを立ち上げることになった。

単独では何の変哲もない小さなサイト(ホームページ)です。

巨大な情報スペースコレクション群の中では目立ちようもない。

もっと特色のあるサイトにしたい。

そう思ったときに、インターネットならではの便利な情報スペースコレクション活用術があります。

「リンク」という技です。

我々が天空を仰ぎ見て、魚座だ乙女座だと星を勝手につなぎ合わせて、それに意味合いを持たせているように情報スペースコレクションをリンクします。

そうすれば、思いもかけない魅力的な情報スペースコレクション群が構築できるのです。

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